ゲームクリエイターとしてドキリとした宮本茂さんのコメント

Engadget&Joystiq 宮本茂インタビュー(第2回!)より、
宮本さんがチェックして防いだ失敗の例として

ゼルダを作ってるとき、弓で狙って撃つんですね。こう撃つ瞬間に指を放すと、カーソルの位置がちょっとずれるんですよ。

で、非常に当たりにくいと。じゃあ当たりにくいから、ちょっとくらいずれてても当たるようにしてやろうとか、いろいろソフトでこうサポートしてやろうとかするんですね。

実際にこういう処理を入れることは多々あるし、
もしこのような場面に直面したら同じようなサポート処理を入れようとする人は多いんじゃないでしょうか?
さらに言えば、サポート処理が提案されたとき、そこに疑問を感じられる人はほとんどいないんじゃないでしょうか?
少なくとも僕は良かれと思い、疑問なく同意してしまうはず・・・。

僕は逆で、それは銃を撃つゲームなんかはそうかも分かんないですけど、弓のソフトなんかは逆に、弓っていうのは放すときのタッチがすごく難しくて、それによって当たるか当たらないかが決まるってすごくリアリティがあるものなんですね。そのリアリティとおなじようなことがここで起こっているのに、それを機械的に直してしまおうとする。それは明らかな間違いですね。

ここ、ドキリとしました。
もちろん機械的に直さない方がいいのかどうかは、
自分自身や多くの人がプレイして初めてわかるものだと思いますが、
少なくとも宮本さんのコメントは「狙って撃つ」遊びをより真摯に考えてるように思いました。


普段ゲームクリエイターが何気なくやってる作業の中にも、
もしかしたらそうとは気付かずに遊びの一部を殺してしまっているということがあるのかもしれません。
自分も、時には、自分達はゲームで何を表現しようとしてるのかをもう一度よく考え直して、
見逃していたポイントなんかを見つけられるといいな〜と思いました。
ディレクションしている方とかは言われるまでもなく、気をつけてるのかもしれませんが(;・∀・)